青ペン暗記法が記憶に効くのは鎮静効果・刺激・多感覚学習の3つの理由。偏差値を上げる正しい書きなぐりの3ステップ、ペンの選び方と教科別の使い方、きれいにまとめる失敗の避け方まで整理します。
この記事でわかること
- 青ペン暗記法が記憶に効く3つの理由(鎮静効果・刺激・多感覚学習)
- 偏差値を上げる正しい「書きなぐり」の3ステップ
- 効果を引き出すペンの選び方と教科別の使い方
- 多くの人がやりがちな「きれいにまとめる」失敗の避け方
- 使い切ったペンが本番のメンタルを支える仕組み
「覚え方そのものを根本から見直したい」なら、映像授業で勉強の型から学ぶ手もあります。
結論を先に書きます
青ペン暗記法とは、黒ペンやシャーペンを「青ペン」に持ち替えて、覚えたいことをノートに書きなぐる勉強法です。「色を変えるだけ」に見えますが、青色の鎮静効果・いつもと違う刺激・書きなぐりによる多感覚学習という3つの理由で、記憶の定着に効きます。
道具はゲルインクの青ボールペン1本だけ。特別な才能も高額な教材も要りません。まずは仕組みを理解し、正しいやり方で1本使い切ってみてください。
- 青ペンが効くのは鎮静効果・脳への刺激・多感覚学習の3点
- コツは「きれいにまとめない」=脳に刻むための書きなぐり
- ペンはゲルインク・透明ボディ・0.7mm以上を選ぶ
- 使い切ったペンは捨てず、努力の可視化=自信に変える
この記事は「青ペン暗記法のやり方と理屈」に絞って解説します。覚え方全体の科学的な土台を知りたい人は科学的に効率のいい勉強法を、英単語の覚え方は英単語の効率的な覚え方もあわせて読むと、青ペン暗記法をどこに組み込むかが見えてきます。
青ペン暗記法とは|なぜ受験生に向いているのか
青ペン暗記法は、その名のとおり青ペン1本でノートに書きなぐっていくシンプルな暗記法です。色を変えるだけで成績が上がるはずがない、と思うかもしれません。しかし、ここには3つの理にかなった根拠があります。
1. 青色の鎮静効果で集中が続く
色彩心理では、青は「鎮静」「リラックス」をもたらす寒色とされています。暖色(赤・オレンジ)が交感神経を刺激して長時間では疲れやすいのに対し、寒色は副交感神経を優位にし、落ち着いた状態で集中を保ちやすいと言われます。
受験勉強は不安との戦いです。「落ちたらどうしよう」という焦りがある状態では、脳のパフォーマンスは下がります。視界に常に青が入ると、無意識に気持ちが落ち着き、長時間でも集中が途切れにくくなる。これはオフィスの配色などにも応用されている心理効果です。
2. 「いつもと違う」刺激が記憶のフックになる
学校の板書も普段のノートも、基本は黒です。私たちは「文字は黒で書くもの」と刷り込まれていて、脳は黒い文字を「ふつうの情報」として軽く処理しがちです。
そこを、普段は訂正やマークにしか使わない青で全面的に書くと、脳は「これは特別な情報だ=覚えるべき情報だ」と受け取りやすくなります。いつもと違う刺激を与えることで、記憶の中枢である海馬への入力が強まる。これが青ペンの隠れた効きどころです。
3. 書きなぐりが「多感覚学習」になる
青ペンで声に出しながら速く書きなぐると、視覚(青色)・触覚(書く運動)・聴覚(つぶやく声)を同時に使えます。複数の感覚を動員する学習は「多感覚学習」と呼ばれ、ひとつの感覚だけより記憶に残りやすいことが知られています。
さらに、青で埋まったノートは後から見たときに文字が目に飛び込みやすく、「あのページの右上に青で書いた」という映像として思い出せることもあります。
- 鎮静効果:青色で気持ちが落ち着き、長時間の集中が続く
- 刺激:いつもと違う色が「重要な情報」として脳に刻まれる
- 多感覚学習:見る・書く・声に出すを同時に使い定着が深まる
効果を引き出す「青ペン暗記法」の正しいやり方
青ペン暗記法は、ただ青いペンを使えばいいわけではありません。効果を引き出すための「流儀」があります。成果を出している受験生が実践しているルールを3ステップで紹介します。
- すべてを青で書く:色分けに迷う時間をなくす
- きれいに書かない:脳に刻むための書きなぐり
- 使い切ったペンは保存する:努力を自信に変える
STEP1:見出しも本文も、すべて青で書く
ノートの見出し・本文・図・落書きまで、すべて青ペンで書きます。「ここは黒、ここは赤」と色分けを考える時間は、脳の容量のむだ遣いです。ペンを持ち替えるロスをなくし、思考を止めずに書き続けることを優先します。
STEP2:「きれいなまとめノート」を作らない
ここが最大のポイントであり、多くの人がはまる落とし穴です。青ペン暗記法は、後で見返すためのきれいなまとめノートを作る作業ではありません。脳に刻むための「書きなぐりノート」を作ります。
誰かに見せるためではなく、自分の脳に刻むための行為なので、自分さえ読めれば字は雑で構いません。きれいに書こうとするとスピードが落ち、記憶のリズムも崩れます。手を速く動かし、可能なら小声でつぶやきながら書く。これが定着を呼びます。
まとめノートと書きなぐりノート
- 目的
- 後で見返すために作る
- 書き方
- 字を整え、色分けを考えながら構成する
- 速さ
- きれいに書こうとするとスピードが落ち、記憶のリズムも崩れる
- 目的
- 自分の脳に刻むために書く
- 書き方
- 見出しも本文も図も落書きも、すべて青。自分さえ読めれば字は雑でよい
- 速さ
- ペンを持ち替えるロスがなく、思考を止めずに書き続けられる
図:青ペン暗記法は見返すためのまとめノートではなく、脳に刻むための書きなぐりノート
STEP3:使い切ったペンとノートは捨てない
インクを使い切った透明なボディ、青く埋め尽くされたノート。これは捨てずに机や部屋の目立つ場所へ積み上げます。「これだけやった」という努力の可視化が、試験前のメンタルを支えるお守りになります。
青ペン暗記法の3ステップ
- ただ青いペンを使えばいい、というわけではない。
- STEP1すべてを青で書く見出しも本文も図も。色分けに迷う時間をなくす
- STEP2きれいに書かない誰かに見せるためではないので、自分さえ読めれば字は雑で構わない
- STEP3使い切ったペンは保存する机や部屋の目立つ場所へ積み上げ、やった量を目に見える形にしておく
図:青ペン暗記法の3ステップ。すべて青で書き、きれいにまとめず、使い切ったペンを保存する
「そもそも何から覚え直せばいいか分からない」段階なら、解説の上手な授業で型を入れるのが近道です。
青ペン暗記法で「自信」が積み上がる理由
青ペン暗記法の隠れた、しかし大きなメリット。それが勉強量の可視化によるメンタルケアです。
受験生は「自分は十分やれているのか」「ライバルに差をつけられていないか」という不安に常に襲われます。偏差値や模試の結果が出るにはタイムラグがありますが、使い切ったペンの本数は嘘をつきません。
透明ボディのペンを使うと、インクが減っていく様子がリアルタイムで見えます。「あと少しで1本終わる」というゲーム感覚が生まれ、達成感が次の勉強を呼ぶ。気づけば何時間も机に向かっていた、という集中状態にも入りやすくなります。
そして試験当日の朝、使い切った数十本の青ペンをカバンに入れて会場へ向かう。そのペンの束を見たとき、「自分は誰よりも手を動かしてきた」という、実体のある自信が湧いてきます。
青ペン暗記法に向いているペンの選び方
ペン選びは結果を左右します。「家にあった適当なペン」では効果が半減します。次の3条件を満たすものを選びましょう。
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| ゲルインク | 油性よりインクの出が良く、サラサラ書けて手が疲れにくい |
| 透明ボディ | インクの減りが目に見え、達成感とモチベーションにつながる |
| 0.7mm以上の太め | インクの消費が早く、「使い切った」実感を得やすい |
具体的には、ゲルインクで太字が選べる定番のボールペン(三菱鉛筆ユニボール シグノ、ゼブラ サラサクリップ、ぺんてる エナージェルなど)が書きなぐりに向いています。いずれも書き味が軽く、長時間書いても疲れにくいのが特徴です。細い0.38mmや0.5mmは、インクがなかなか減らず達成感が出にくいので、書きなぐり用には0.7mm以上を選ぶのがおすすめです。
教科別|青ペン暗記法の使い方
教科ごとに、効果的な書きなぐり方は少し変わります。特性に合わせて使い分けましょう。
| 教科 | 書きなぐり方のコツ |
|---|---|
| 英語・古文 | 単語と意味をセットで連射。スペルは1字ずつでなく単語の形ごと書く |
| 歴史(日本史・世界史) | 用語だけでなく因果を矢印でつなぎ、相関図として広げる |
| 数学・理科 | 計算過程も青で。間違いは消さず二重線で訂正し思考の履歴を残す |
英語・古文は「形」で覚える
単語と意味をセットでひたすら書きなぐります。スペルは「a・p・p・l・e」と1字ずつ書くより、単語の形(かたまり)として一気に書くのがコツ。例文ごと書き写すと構文も頭に焼き付きます。
歴史は「流れ」をつないで書く
人物名や事件名を青で書き、横に特徴を吹き出しで足す。「1192年 鎌倉幕府」と単体で書かず、前後の出来事も一緒に相関図のように広げると、歴史の流れが一枚の絵として記憶に残ります。
数学・理科は「思考の履歴」を残す
計算過程もすべて青で書きます。間違えた箇所は消しゴムで消さず、青で二重線を引いて訂正し、そのまま書き続ける。どこでどう間違えたかの履歴が残り、自分の思考のクセを客観視できます。消しゴムを使う時間は思考を止めるので、青ペン1本で完結させるのが効率的です。
教科別の書きなぐり方
- 教科ごとに、書きなぐり方のコツは少し変わる
- 英語・古文単語と意味をセットで連射。スペルは1字ずつでなく単語の形ごと書く
- 歴史(日本史・世界史)用語だけでなく因果を矢印でつなぎ、相関図として広げる
- 数学・理科計算過程も青で。間違いは消さず二重線で訂正し、思考の履歴を残す
図:英語・古文は形で、歴史は流れをつないで、数学・理科は思考の履歴を残して書きなぐる
よくある質問
青ペン暗記法を始める人が抱きやすい疑問に答えます。
Q1:本当に青一色でいいですか?赤ペンは使わない?
基本は青一色で問題ありません。色を変える動作を減らすこと自体が目的の一つだからです。どうしても強調したいときは、色を変えるのではなく「四角く囲む」「大きく書く」で対応すれば、ペンを持ち替えずに済みます。
Q2:あとで見返すとき読みにくくないですか?
青ペン暗記法のノートは「見返すため」より「書いて脳に刻むため」のものです。清書用のまとめノートとは別に考えましょう。不思議と、自分が書いた青文字は雑でも意外と読めます。必死に勉強した痕跡として、自信を得る道具と割り切ってください。
Q3:細い0.38mmや0.5mmのペンではだめですか?
だめではありませんが、達成感のためには0.7mm以上をおすすめします。細いペンはインクが減りにくく、「これだけやったのにまだ減っていない」と逆にストレスになりがちです。インクをどんどん消費する感覚が、この勉強法を続けるエンジンになります。
Q4:青ペンだけで成績は本当に上がりますか?
青ペンは「集中と定着を助ける道具」であって、魔法ではありません。効果には個人差があります。書きなぐったあとに何も見ずに思い出せるか確認する(想起練習)を組み合わせると、定着が一段と高まります。覚え方の土台は科学的に効率のいい勉強法を参考にしてください。
まとめ:まずは1本、インクを使い切ってみよう
青ペン暗記法は、特別な才能も高額な教材も不要な、手軽で強力な勉強法です。最後に要点を整理します。
- 効くのは鎮静効果・脳への刺激・多感覚学習の3点
- コツはきれいにまとめず、脳に刻む書きなぐり
- ペンはゲルインク・透明ボディ・0.7mm以上を選ぶ
- 使い切ったペンを保存し努力を自信に変える
- 書いたあとは思い出せるか確認して定着を仕上げる
まずは今日、青いゲルインクボールペンを1本用意して、それを使い切るまで無心でノートに向かってみてください。その1本が空になったとき、頭の中には知識が、心の中には「これだけやった」という自信が残っているはずです。
覚え方そのものを基礎から見直したい人は、スタディサプリで勉強の型を学ぶ方法もあわせて検討してみてください。
免責事項
※本記事は学習法の一般的な整理です。学習効果や成績の伸びには個人差があり、合格を保証するものではありません。各サービスの内容・料金は変動するため、最終的なご判断は公式サイトの最新情報をご確認のうえお願いします。

