この記事はこんな人におすすめ
- 一生懸命やっているのに英単語が覚えられない
- 英単語帳を買ったものの、使い方がわからず放置している
- 英語が苦手で、何から手を付ければいいかわからない
- 効率的に偏差値を上げる暗記スケジュールを知りたい
「英語の偏差値が上がらない…」
「単語帳を眺めていても、すぐに忘れてしまう…」
大学受験に向けて英語を勉強している受験生なら、誰もが一度はこういった壁にぶつかるものです。特に、英語に苦手意識を持っている人ほど、英単語帳や英熟語帳の使い方が「もったいない」状態になっていることが非常に多いのです。
結論から言います。英語力=語彙力です。
そして、語彙力は才能ではなく、「正しい使い方」を知っているかどうかだけで決まります。
この記事では、プロのライターであり受験指導の経験もある私が、入力いただいたメソッドをベースに、脳科学的にも理にかなった「最強の英単語帳・熟語帳の使い方」を徹底的に伝授します。
今持っているその単語帳がボロボロになる頃には、あなたの英語力は劇的に変化しているはずです。ぜひ最後まで読んで、今日から実践してください。
【大前提】単語帳は「何を使うか」より「どう使うか」
まず最初に、多くの受験生が陥りがちな勘違いを正しておきましょう。
それは、「成績が上がる魔法の単語帳がある」という幻想です。
「システム英単語がいいって聞いたから買ったけど、やっぱりDUO 3.0の方がいいのかな?それともターゲット1900?」
このように、単語帳選びで迷走してしまう人がいます。しかし、はっきり言います。
大学受験界で有名な単語帳を持っていれば、それで十分です。
『システム英単語』、『DUO 3.0』、『ターゲット1900』、『鉄壁』……。
書店に並ぶ良質な単語帳であれば、収録されている単語にそこまで大きな差はありません。どの単語帳も、入試データを分析し、頻出単語を網羅しているからです。
「質の悪い単語帳」を気にする必要はない
もちろん、中には質の良くない単語帳も存在します。しかし、あなたが今、学校で配られたものや、ネットや予備校で評判の良いメジャーな単語帳を持っているなら、それを信じて使い倒すべきです。
重要なのは「どの単語帳を使うか」ではなく、「その単語帳をどう自分の脳にインストールするか」です。
ここからは、具体的なインストール作業=「使い方」について解説していきます。
理想と現実:挫折しないためのペース配分
単語帳の使い方には、実は「理想」とされる方法があります。
理想的な単語帳の使い方
単語帳に載っている全ての単語を、1日に1回すべて見る。
人間の脳は、接触回数が増えれば増えるほど記憶が定着します。ですから、毎日2000語すべてに目を通すことができれば、驚異的なスピードで暗記できるでしょう。
しかし、これができる受験生がどれだけいるでしょうか?
他の教科の勉強もありますし、部活や学校の授業もあるでしょう。いきなり「毎日2000語見ろ」と言われても、3日で挫折するのがオチです。特に英語が苦手な人にとっては、苦行でしかありません。
「1日10単語」から始めるスモールステップ
そこで推奨したいのが、「基礎レベルの単語から地道に覚えていく」という現実的なアプローチです。
まずは、1日10単語。
これなら、どんなに忙しい日でも、どんなにやる気が出ない日でも続けられるはずです。
「たった10単語で受験に間に合うの?」と不安になるかもしれませんが、安心してください。慣れてくればペースは上がりますし、何より「挫折して0になる」ことが一番のリスクです。
まずはこの「1日10単語」を完璧にするメソッドをマスターしましょう。
具体的な実践法:視覚と反復の「3セット」戦略
では、具体的にどのように1日10単語を覚えていくのか。その核心となるメソッドをお伝えします。
最強の暗記ルール
1日10単語を、朝・昼・晩に3回「見る」。
書く必要はありません。机に向かう必要すらありません。
ここでのキーワードは「見る」という行為です。
1. 「見る」とはどういうことか?
ここでの「見る」とは、ただ眺めることではありません。
以下の3つの要素を瞬時に脳内でリンクさせる作業を指します。
- 単語のつづり(スペル)を見る
- 発音を脳内(または口)で再生する
- 意味を瞬時に思い浮かべる
これを視覚だけでパッパッと行います。
英語が苦手な受験生の中には、いちいちノートに「apple apple apple…」と書き殴って覚えようとする人がいますが、これは非効率の極みです。書いている間に時間は過ぎ、手は疲れ、脳は「作業」と勘違いして記憶モードになりません。
単語は「回数」です。
書く暇があったら、その分見て、発音して、意味を言える回数を増やしてください。
2. なぜ「朝・昼・晩」の3回なのか?
エビングハウスの忘却曲線をご存知でしょうか? 人間の脳は、覚えた直後から急速に忘れていくようにできています。
しかし、忘れる前に「復習」を挟むことで、記憶の定着率は劇的に向上します。
- 朝(1回目):新しい10単語との出会い。「こういう単語があるんだ」と認識する。
- 昼(2回目):記憶のメンテナンス。「さっき見たあれ、どういう意味だっけ?」と思い出すことで脳に刻む。
- 晩(3回目):記憶の固定。「よし、完璧だ」と確認して眠りにつく。
1回につき数分もかかりません。10単語なら1〜2分で終わります。
これを3セット繰り返すだけで、記憶の定着率は1回だけ見るよりも何倍も高くなります。
【重要】定着を確実にする「翌日のルール」
このメソッドの最大のポイントは、実は「次の日」にあります。
多くの受験生は、次の日にまた「新しい10単語」を始めようとしますが、ちょっと待ってください。
次の日も、同じ単語を同じやり方で3セット行ってください。
1日目
単語No.1〜10を、朝・昼・晩の3回見る。
2日目
単語No.1〜10(昨日と同じもの)を、朝・昼・晩の3回見る。
3日目
ここから新しい単語No.11〜20へ進む。
焦る必要はありません。「進むこと」より「定着させること」が目的です。
2日間、合計6回(朝昼晩×2日)同じ単語に出会うことになります。ここまで繰り返せば、短期記憶はかなり強固なものになります。
慣れてきたらペースアップを
この「10単語2日サイクル」に慣れてくると、脳が英語の学習モードに切り替わってきます。
そうなれば、1日の単語数を20個、30個と増やしていっても構いません。
ただし、「無理をして雑になる」くらいなら「数は少なくても丁寧に」を心がけてください。
なぜ「基礎」を何度もやるべきなのか?
「簡単な単語ばかりやっていて、難関大の入試に対応できるの?」
そう不安に思う人もいるかもしれません。しかし、ここにも重要な戦略があります。
最も重要なのは、間違いなく「基礎レベル」の単語です。
入試英語の正体
実際の大学入試の長文問題を分析してみるとわかりますが、文章の構成要素の8割以上は基礎〜標準レベルの単語で成り立っています。
発展レベルの難しい単語は、注釈がついていることも多く、文脈から推測可能な場合がほとんどです。
逆に、基礎単語の意味が「うろ覚え」だと、長文は全く読めません。
「apple」を見て「りんご」と即答できるように、基礎単語(システム英単語で言えば第1章〜第2章、ターゲットなら最初の800語など)を、0.1秒で即答できるレベルまで高めること。
これこそが、英語長文をスラスラ読むための最短ルートです。
学習のポイント
基礎が一通り終わったら、発展レベルに行く前にもう一度基礎の最初に戻ってください。
地味な作業ですが、基礎を2周、3周と完璧にすることが、偏差値アップへの一番の近道です。
英熟語帳の効果的な使い方
ここまでは主に英単語の話をしてきましたが、英熟語(イディオム)についても基本は同じです。
『速読英熟語』や『解体英熟語』、『Next Stage』などの熟語パートを使用している人が多いでしょう。
熟語は「カタマリ」で視覚に入れる
熟語も単語と同様に、「見て・発音して・意味を言う」の3セットで行います。
ただし、熟語の場合は前置詞のイメージが重要になります。
- get up(起きる)
- get over(乗り越える)
- get along with(仲良くやる)
これらを丸暗記するのも良いですが、「get(動く)」+「over(越える)」=「乗り越える」のように、単語のイメージを組み合わせる感覚を持つと覚えやすくなります。
熟語帳も単語帳と同じく、まずは基礎的なものを「1日10個×3セット」から始めてみてください。
さらに効率を高めるためのQ&A
ここでは、単語・熟語学習におけるよくある疑問にお答えします。 Q. 派生語や対義語も一緒に覚えるべきですか?A. 最初は無視してOKです。
1周目はとにかく「見出し語」と「一番主要な意味1つ」だけで構いません。派生語まで覚えようとすると情報量が多すぎて挫折します。2周目、3周目と余裕が出てきたら周辺情報も覚えていきましょう。Q. どうしても覚えられない単語があります。A. 付箋(ふせん)を活用しましょう。
何度見ても忘れてしまう単語には付箋を貼ります。そして、付箋のついた単語だけを集中的に見る時間を設けてください。覚えたら付箋を剥がす。この「剥がす快感」もモチベーションになります。Q. 音声(CDやアプリ)は使ったほうがいいですか?A. 絶対に使ったほうがいいです。
視覚だけでなく聴覚を使うことで記憶の経路が増えます。また、正しい発音がわからないとリスニングで点が取れないだけでなく、長文を読む際のリズムも悪くなります。移動中などに聞き流すだけでも効果的です。
まとめ:単語帳をボロボロにするということ
最後に、英語ができるようになるための究極の秘訣をお伝えします。
それは、「単語帳がボロボロになるまで使い倒す」ということです。
英語が得意な受験生の単語帳を見たことがありますか?
手垢で汚れ、表紙は擦り切れ、付箋だらけでパンパンに膨れ上がっているはずです。
その「ボロボロの単語帳」こそが、彼らの努力の結晶であり、揺るぎない自信の源です。
今回のメソッドまとめ
- 大学受験用の有名単語帳ならどれでもOK
- 書かずに「見る」学習に徹する(視覚・発音・意味)
- 1日10単語を、朝・昼・晩の3回繰り返す
- 次の日も同じ10単語を復習し、定着させる
- まずは基礎レベルを完璧にする(何周もする)
最初は1日10単語という小さな一歩かもしれません。
しかし、この地味な作業を繰り返すことでしか、確固たる英語力は身につきません。
今日から早速、あなたの手元にあるその単語帳を開いてください。
そして、まずは最初の10個を、朝・昼・晩の3回眺めてみてください。
その小さな継続が、やがて志望校合格という大きな結果に繋がることを約束します。
あなたの単語帳がボロボロになり、最高の結果が出ることを応援しています!
