「受験勉強を始めようとは思っているけど、何から手をつければいいかわからない」——この状態は、多くの受験生が経験します。この記事では、受験勉強を今すぐ始めるための「2つの最初のステップ」と、ゼロから効率よく軌道に乗せる方法を具体的に解説します。
なぜ「何から始めればいい?」で止まってしまうのか
選択肢が多すぎるから
書店に行けば何百冊もの参考書が並んでいます。「英語から始めるべきか」「数学を優先すべきか」「まず計画を立てるべきか」——考えれば考えるほど選択肢が増え、何もできない状態になります。
心理学で言う「決断麻痺(バリーシュワルツの選択のパラドックス)」です。選択肢が多いほど、人間は行動しにくくなります。
解決策:最初にやることを「2つだけ」に絞る
受験勉強を始めるために最初にやることは、たった2つです。それ以外は全て後回しでOKです。
STEP 1:志望校と合格最低点を「今日中に」調べる
受験勉強の出発点は「目的地を決めること」です。
なぜ志望校が先なのか
- どの科目を勉強するかは志望校によって変わる(私立文系なら数学・理科は不要な場合も)
- 合格最低点がわかると「どれだけ点数を上げればいいか」が数字で把握できる
- 目標が明確になると、勉強の優先順位が自然に決まる
やること(15分以内で完了)
- 受験したい大学・学部を1〜3校選ぶ(決め切れなくてもOK、仮で決める)
- 各大学の公式サイト or「赤本」で合格最低点を調べる
- 今の自分の得点との差を科目別に計算する
差を数字で把握する例
| 科目 | 合格最低点(例) | 今の自分の点数 | 必要改善点 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 90点 / 150点 | 55点 | ▲35点 |
| 国語 | 70点 / 100点 | 52点 | ▲18点 |
| 日本史 | 50点 / 100点 | 40点 | ▲10点 |
この表を作るだけで「英語に最も集中すべき」という優先順位が自動的に見えてきます。
STEP 2:「最もやるべき科目」の参考書を1冊だけ買う
志望校と必要な点数差がわかったら、次はたった1冊の参考書を選んで始めるだけです。
参考書を選ぶ基準(3つだけ)
- 今の自分のレベルに合っているか
偏差値40台なら「青チャート」ではなく「基礎問題精講」。背伸びした参考書は挫折の元です。
- 1冊完結型か
「これ1冊やれば基礎が完成する」参考書を選ぶ。分冊になっていても構いませんが、まず1冊目だけを手に取る。
- 解説が丁寧か
独学者には解説の充実度が命です。書店で実際に手を取り、解説のわかりやすさを確認してから購入する。
科目別「最初の1冊」推薦
「まず何から始めるかだけ教えて」という人向けに、科目別の最初の1冊を示します。
| 科目 | 最初の1冊 | 理由 |
|---|---|---|
| 英語(単語) | ターゲット1900 / システム英単語 | 受験英語の基礎。単語なしに長文は読めない |
| 英語(文法) | NextStage or Vintage | 頻出単元に絞って取り組める |
| 数学 | 基礎問題精講(数IA) | 偏差値50以下には最適。青チャートより取り組みやすい |
| 現代文 | 入試現代文へのアクセス 基本編 | 読解の型を最初に学べる |
| 古文 | 富井の古典文法をはじめから丁寧に | 文法の基礎を口語解説で理解できる |
| 日本史 | 金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 | 通史を物語的に理解できる |
| 世界史 | 一度読んだら絶対に忘れない世界史 | 流れを掴むのに最適 |
STEP 2のあとにやること:週単位の計画を立てる
参考書を1冊決めたら、次に「いつまでに終わらせるか」を決めます。
1週間単位の計画例(英単語帳の場合)
英単語帳400ページを2ヶ月(60日)で完成させる計画:
- 1日のノルマ = 7ページ(約35単語)
- 月曜〜土曜に7ページずつ進める
- 日曜日は1週間分の復習
この「週次ルーティン」ができれば、あとは機械的にこなすだけです。
受験勉強を始める前に「やらなくていいこと」
焦ってやりがちだけど、最初は必要ないことを明確にします。
やらなくていいこと(最初の1ヶ月)
- ×「完璧な受験計画」の作成(大枠の計画で十分)
- ×「全科目の参考書」の一括購入(1冊ずつ)
- ×「最高の勉強法の研究」(YouTube・SNSで調べすぎない)
- ×「模擬試験の受験」(まず基礎を始めてから)
- ×「志望校の最終確定」(仮でOK)
勉強を続けるための「仕組み化」
始めることより「続けること」の方が難しい。続けるための仕組みを最初から作っておきます。
仕組み①:固定時間に勉強する
毎日「同じ時間に同じ場所で」勉強する習慣を作る。歯磨きと同じように、考えなくても動ける時間帯を決めてください。
| 推奨タイミング | 理由 |
|---|---|
| 起床直後(30〜60分) | 意志力が最も高い朝を活用 |
| 帰宅後すぐ(休憩前) | 休んでから始めるより始めてから休む |
| 就寝1〜2時間前 | 睡眠中に記憶が定着する |
仕組み②:勉強記録をつける
アプリ(StudyPlus等)で毎日の勉強時間と内容を記録する。記録の積み上げが視覚的に見えることで、継続のモチベーションになります。
仕組み③:小さすぎるノルマを設定する
「英単語を10個覚える」「数学の問題を1問解く」から始めてOKです。ハードルを極端に下げることで「やる気がない日でもできる」状態を作ります。
今日から始めるための「5分チェックリスト」
以下を今すぐ5分でやってください。これだけで受験勉強のスタートが切れます。
- [ ] 志望校を1〜3校仮で決める
- [ ] 各大学の合格最低点を調べる(ネット検索で今日できる)
- [ ] 最も点差が大きい科目を1つ特定する
- [ ] その科目の参考書を1冊決める(書店 or Amazon)
- [ ] 明日から毎日その参考書を開く時間を決める
たったこれだけ。受験勉強を始める「儀式」は必要ありません。
まとめ
- 「何から始めるか」で悩んでいる本当の原因は「選択肢の多さ」。2つのステップだけに絞る
- STEP 1: 志望校と合格最低点を今日中に調べる → 科目別の点差を数字で把握
- STEP 2: 最も点差が大きい科目の参考書を1冊だけ選ぶ
- 計画より「始める」ことが最優先。完璧な計画は不要
参考書情報・入試制度は年度によって変わる場合があります。最新情報は出版社公式サイトや志望校の入試要項でご確認ください。
よくある質問
- ** 受験勉強を始めるのに「やる気」が必要ですか?
-
不要です。「やる気が出てから始める」という考え方は逆です。行動が先で、やる気はあとからついてきます。まず1問だけ解いてみることが最初の一歩です。
- ** 高校の勉強と受験勉強は別々にやる必要がありますか?
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切り離す必要はありません。定期テストの内容の多くは受験本番にも出ます。「定期テスト対策 = 受験対策」として取り組めば二度手間を省けます。
- ** 受験勉強はいつ始めるのが正解ですか?
-
正解は「今すぐ」です。高1・高2のうちに始めるほど時間的余裕が生まれます。高3でも遅くはありませんが、始める時期が早いほど選択肢が広がります。
